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NPO法人は助成金が優遇される!個人事業主は法人化するべき?

雇用調整助成金の申請に必要な書類を一覧で紹介しています。他の助成金にも共通することが多いので、一般的な書類と準備の事例を知りたい方は参考にしてみてください。法人と個人事業主で若干の違いがあります。

助成金の申請準備

申請準備-法人と個人事業主の違い
助成金は原則として要件を満たせば支給されます。
審査についても要件を満たせるかが焦点のため、審査で採択される必要がある補助金に比べて簡単な手続きで受給できる制度です。

 

重要なのは多くの助成金で受給資格を得られる環境を整えておくことです。
事前に準備をしっかりしておけば、スピーディーに資金調達できるメリットがあります。
助成金を受給したい方に向けて、申請準備のコツを紹介いたします。

 

雇用保険適用事業所の設置

助成金の原資は主に雇用保険と労働保険です。
対象になるのは原則として雇用保険適用事業所のみになります。
従業員を雇用している法人であれば雇用保険は必須です。

 

個人事業主でも従業員を雇っている場合は雇用保険適用事業所を設置しないといけません。
雇用保険適用事業所の設置は労働基準監督署に労働保険保険関係成立届を提出し、その後に公共職業安定所で手続きをする流れです。

 

雇用調整助成金の申請準備

助成金受給に向けて-申請準備とコツ
助成金は種類によって要件と必要な書類が違います。
厚生労働省が用意している助成金の中で、もっとも人気が高い雇用調整助成金の要件をご覧ください。

 

  1. 雇用保険の適用事業主であること
  2. 直近3ヶ月を平均した売上高・生産量などが前年同期の月平均より10%以上減少している
  3. 直近3ヶ月を平均した雇用量を示す指標が前年同期の月平均に比べて基準より増加している
  4. 実施する雇用調整が一定の基準を満たすものであること
  5. 前回の雇用調整助成金の支給を受けてから1年以上経過していること

 

事業規模や調整理由によって要件の詳細が異なります。
必ず厚生労働省の公式情報を熟読して、要件を満たしているか確認するようにしてください。
助成金の要件を満たせるように、月別の売上と雇用量を任意で調整する方法があります。

 

申請書類
  1. 雇用保険適用事業所設置届
  2. 雇用保険被保険者資格取得届
  3. 労働保険保険関係成立届の事業主控(労働基準監督署受理済みのもの)
  4. 労働者の雇用実態、賃金の支払いの状況等を証明できる次の書類(労働者名簿 、賃金台帳など、出勤簿又はタイムカード、雇用契約書など)
  5. 事業所の実在、事業の種類、事業開始年月日、事業経営の状況、他の社会保険の加入状況を証明することができる書類
    • 法人:登記事項証明書、事業許可証、工事契約書、不動産契約書、源泉徴収簿、他の社会保険の適用関係書類等のいずれか確認できる書類
    • 個人事業主:事業許可証、工事契約書、不動産契約書、源泉徴収簿、他の社会保険の適用関係書類等のいずれか確認できる書類。必要に応じて、公共料金等の請求書又は領収書、税務関係書類、事業主の世帯全員の住民票の写しのいずれかの書類が必要になる場合もございます。

 

詳細をしっかり確認する

助成金は申請する事業者の規模や申請理由などによって必要な書類が変わってきます。
詳細をしっかり確認し、必要に応じて問い合わせをしておくようにしてください。

 

助成金は毎年継続して実施しているものが多いですが、見直しや廃止されるケースもあります。
必ず最新の情報を確認にしてから必要書類を準備していきましょう。

 

法人化するべき?

法人化|個人事業主と何が違う?
厚生労働省が用意している助成金の多くは、法人と個人事業主それぞれが対象になっているものが多いです。
助成金の要件を満たすことが目的なら、個人事業主が法人になる必要性は高くありません。

 

ただし、法人は個人よりも助成金が優遇されている場合があります。
法人は個人事業主に比べてランニングコストが高いですが、助成金の優遇が大きい場合は法人化を検討してください。
継続して助成金を受け取れる見込みがあるかや、税理士報酬および法人税などの支出などを考慮して中長期的な計画を立てることが大切です。

 

NPO法人は有利

NPO法人は3年間で1事業所あたり最大1,200万円が助成されるNPO基盤強化助成をはじめ、NPO法人限定の助成金を利用できます。
特定非営利を目的にした事業内容である必要がありますが、NPO法人は職員に高い給料を支払うことが可能です。
助成金・補助金や税制面のメリットを目的にNPO法人を立ち上げる起業家がたくさんいます。

 

NPO法人ならではの難しさもありますが、気になる方はNPO法人向けの助成金を調べることから始めて、中長期的な事業計画を立てて普通の法人や個人事業主との違いを比較してみてください。

 

助成金申請の相談先

助成金申請の相談先は主に次の3種類です。

 

  • 厚生労働省や自治体など支給元
  • 資金調達に特化したコンサルティングサービス
  • 行政書士

 

資金調達のサポートや助言は資格が不要なため、たくさんの民間会社が資金調達コンサルティングサービスを提供しています。
申請する書類の作成は行政書士でないと代行することができません。

 

まずは自治体などの窓口に問い合わせをすることから始めてください。
外部のサポートが必要な場合、助成金の選び方から相談したいならコンサル会社。
申請サポートのみをお願いしたいなら行政書士へ相談するとよいでしょう。